「過重労働による健康障害を防ぐために」の解説
                                               2002年5月22日

管理人は感激!

ついに厚生労働省から、「過重労働による健康障害を防ぐために」というリーフレットがでました!!
これは昨年12月に出された新しい過労死認定基準を受けて各職場に向けて、そのエッセンスをわかりやすく示したものです。

これこそ過労死予防の国家標準、いろいろあるけれど、「世の中捨てたものじゃないナ!」と思うしだいです。

実際に出たのは今年の2月ですが、これは素晴らしいと思って、一部現物のイメージも感じていただきたいとスキャナーでとりこみつつ、あとはレイアウトしなおしましたが、内容は同一です。


1)なんで過労死なの

とおっしゃる方もおいででしょうが、私は過労死も過労自殺も同じだと、そして職場のメンタルヘルス悪化も過労死の仲間だと、医学的に思っています。もちろん、職場でのうつ病がどのような仕組みで起こるのか、医学的にはっきり解明されたわけではありません。また過労自殺予防に、新しい過労死の認定基準がそのまま使えるわけでもありません。

また電通の過労自殺事件の最高裁判決のように、「常軌を逸した長時間勤務それ自体が、疲弊うつ病を生じさせる」ことは事実だとしても、どれだけの長時間勤務がうつ病や過労自殺をおこすのか、実証されたわけでもないのです。

けれども皆さんの願いは、医学研究をするのではなくて、職場から過労自殺をなくし、メンタルヘルスの悪化を防ぐことにあるわけで、役に立つことは大いに使いましょう! ということ。


2)ポイントは勤務時間すなわち残業時間

要するに、過労死は一ヶ月の残業時間が45時間を越えると、その可能性が生じて、80時間あるいは100時間を越えるとリスクが高くなる、ということです。

「職場のメンタルヘルスがとことんわかる本」にも書きましたように、職場のもっとも大きなストレスは長時間勤務です。いろいろな問題はあるにしても、厚生労働省が45時間という数字を示した意味は大きいのです。


3)残業を減らし、有休をとろう!

ということを厚生労働省は強調しています。
これは職場のメンタルヘルス向上にそのまま役立ちます!

よくぞ言ってくれた、勇気ある厚生労働省! と感謝のエールを送りたいほどです。
ああでもない、こうでもないの枝葉末節にわたるメンタルヘルス対策よりも、この二つは即効力を持ちます。

うつ病の再発予防にもぴったりだし、個人のメンタルヘルス対策としても役立ちます。

逆にいうと、どんな立派なシステムを創ったとしても、長時間勤務で有休もこなせない職場の、メンタルヘルスは良くはならないことは断言できます。

そんなこと、できるか! という人に・・・・
国家が指導することを、素直に実行すること、そういう当たり前の職場にしたいですねエ!
としか言いようがありません。

企業の立場にたっても、いつまでもKAROSHIや自殺が続き、欧米から呆れられる企業経営では、この大競争時代に生き残ることはできません。5年後、これは実証されるはず・・・
と、管理人は大見得を切ります!

国家の基準を守れない企業は、大事な会社を外資に吸収される羽目になりますぞ!


それでは現物を見たい人は下の写真をクリックしてね!はじめは若干重たいけど・・・



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